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【頼れる身内がいない!老後問題】家族信託+養子縁組で子のいない独居伯母を姪が支えた実例

【頼れる身内がいない!老後問題】家族信託+養子縁組で子のいない独居伯母を姪が支えた実例 家族信託

岐阜県各務原市・西田司法書士事務所 司法書士 西田 博生 / 対応エリア:岐阜・愛知

お子様のいないご高齢のご親族の身の回りを、甥や姪のお一人が支えている
──そんなご家庭では、「財産管理」「身上監護(介護や医療の判断)」「将来の円滑な相続」という3つの課題が同時に押し寄せてきます。
どれか一つの制度だけでは解決できない、実務上もっとも設計の難しい領域のひとつです。

本記事では、頼れる身内がいない独居の80代女性が、財産管理を唯一つながりのある姪に任せたいと希望した場合、どのような方法があるのかをご紹介しています。

この記事を読むと分かること

  • 子のないご親族を甥姪が支える場合に起こりうる「最悪のシナリオ」と、その回避策
  • 家族信託(財産管理)と養子縁組(身上監護)を組み合わせる設計の考え方
  • 疎遠な甥姪10名との相続を「相続人1名」に整理するまでの具体的な手続き
  • 養子縁組が相続税に与える影響と、それでも選択した理由
  • 実際にかかった費用(約92万円)と、組成までの6ステップ
こんなお悩みありませんか?
  • 子のない親族が独居となり、身の回りの世話をしている自分が、将来の財産管理と介護対応をどこまで担えるのか不安
  • 親族はたくさんいるけれど(きょうだい・甥姪)全員疎遠。相続が発生したときに大変なことになりそう
  • 本人はお金の話が苦手な世代。きちんとしておかないと、後々みんなが困ると感じている
  • 家族信託と任意後見、養子縁組──何をどう組み合わせればよいか分からない
  1. 事例の概要「頼れる身内は姪一人だけ。今後が不安」
  2. 【Before】ご相談前のご家族の状況
    1. ご家族の構成
    2. Aさんの財産(1年前にご主人から相続)
  3. このまま何もしないと、どうなっていたか
  4. 【解決策】司法書士からのご提案
    1. 設計のカギ|家族信託だけでは届かない「身上監護」
  5. 身上監護をどう補完するか|2つの選択肢
  6. 【実行】契約締結までの6ステップ
    1. Step 1|ご自宅訪問・ご説明・養子縁組の届出
    2. Step 2|必要書類の準備と信託契約書の作成
    3. Step 3|銀行のリーガルチェックと公証役場との調整
    4. Step 4|ご自宅での信託契約公正証書の締結
    5. Step 5|信託口口座開設・信託登記・入金
    6. Step 6|火災保険の契約者名義変更
  7. 【After】解決後の変化とご家族の安心
    1. 家族信託+養子縁組で何がどう変わったか
  8. 本件にかかった費用
  9. 本事例から得られる4つの教訓
    1. 教訓1|お金の話が苦手な世代こそ、お元気なうちに「最悪のシナリオ」を直視する
    2. 教訓2|家族信託は「財産管理」、養子縁組は「身上監護」──両輪で組む
    3. 教訓3|疎遠な甥姪が多いご家庭の「最悪シナリオ」を直視する
    4. 教訓4|養子縁組は選択肢のひとつ──ご家族の心理的納得が前提
  10. よくあるご質問(FAQ)
  11. 用語解説
  12. 岐阜・愛知で「子のないご親族の生前対策」をお考えの方へ
  13. 専門家のワンポイント解説
    1. ① 契約書設計の要点
    2. ② 税務の要点|一般原則(個別判断は税理士へ)

事例の概要「頼れる身内は姪一人だけ。今後が不安」

80代のAさんは、1年前にご主人を亡くされ、現在は一人暮らしをされています。
Aさん御夫婦には子どもがいない上に、ご自身の兄弟姉妹とも疎遠になって久しく、頼れる親族がいません。

そんな中、幸いにも姪のお一人がAさんのサポート役を買って出てくれ、月一回程度訪問してはAさんの生活全般のサポートをしてくれています。

Aさんの兄弟姉妹は6人もおり、そのうち5人は既に亡くなっていますので、このまま何もせずAさんが亡くなった後は大勢の甥姪たちで遺産相続の話し合いが必要になってしまいます。

Aさんは生活のサポートをしてくれている姪にこのまま財産管理等を任せたいと考えており、将来的な相続の際も姪になるべく迷惑を掛けない仕組み作りをご希望されていました。

ご相談概要のイラスト

当事務所では、Aさんの財産を姪に託す家族信託に加え、養子縁組を組み合わせることをご提案しました。
これにより、「財産管理」「身上監護」「相続時の円満な整理」という3つの課題を一度の手続きで整えることができます。

どのような手順が必要か詳しくみていきましょう。

※プライバシー配慮のため、人物・地名・金額等は一部編集しています。

【Before】ご相談前のご家族の状況

ご家族の構成

ご家族ご状況
ご本人(委託者兼受益者)Aさん(80代女性・岐阜県在住・1年前にご主人を亡くされ独居・お子様なし)
きょうだい構成7人きょうだい(Aさん含む)。Aさん以外の6人のうち5人は亡くなり、それぞれにお子様あり。妹1人のみ70代でご存命
親族との関係きょうだいや甥姪とはほぼ全員疎遠。唯一、長兄のご息女であるBさんだけが連絡を取り、身の回りをサポート
姪(受託者候補)Aさんの長兄(亡)のご息女。月1回程度Aさんのもとに通い生活全般をサポート。婚姻により配偶者の姓を名乗る

Aさんの財産(1年前にご主人から相続)

財産評価額
実家の土地(固定資産税評価額)600万円
実家の建物(築25年・固定資産税評価額)500万円
銀行預金3,000万円

私だけが伯母と連絡を取って身の回りのお世話をしていますが、今後のことが不安です。家族信託で伯母の施設への支払いに困らないようにできると聞き、ご相談しました。

このまま何もしないと、どうなっていたか

お子様のいないご家庭では、何もしないでいると次の問題が連鎖的に起こります。

何もしないと待っている「最悪のシナリオ」
資産凍結
Aさんの物忘れが進むと、預金引出し・施設入所費の支払い・実家売却がすべて止まる「資産凍結」に陥ります。
その時点で成年後見人をつけると、家裁への年次報告が必要、専門職後見人の報酬発生(月額2~6万円)、使途の必要最小限制限がつき、日常的に見守る親族の自由度が大きく制限されます。
相続

Aさんがお亡くなりになったときの相続が最大の難所です。

お子様がおられないため、相続人はAさんの6人の兄弟姉妹、そしてその子孫となります。
Aさん兄弟姉妹は妹一人を除いて既に亡くなっているため、相続人は甥姪も合わせて10人を超える大人数となる可能性があります。

最悪なのは、相続発生時にご存命の妹(70代)が認知症になっているケース。
妹さんに成年後見人を選任しないと遺産分割協議が動かず、相続人全員が何か月・何年もの手続に巻き込まれます。

自分の老いや死後について考えることは抵抗があったけれど、向き合わなければ行けない大事な問題だと感じました。

【解決策】司法書士からのご提案

設計のカギ|家族信託だけでは届かない「身上監護」

当初のご相談は家族信託でしたが、本件には家族信託単体では解決しない課題が隠れていました。
それが「身上監護」、つまり介護・医療の場面での判断や施設との契約です。

盲点になりやすい部分ですが、Aさんや姪御さんにとってとても大事な部分です。

家族信託は「財産」を動かす制度で、「身体や生活」に関する判断は原則カバーしません。
姪が、今後Aさんに代わって施設や医療機関と契約するには、法的な裏付けが必要です。

家族信託で解決できる(財産管理家族信託では解決できない(身上監護
実家の管理・売却/施設入所費の支払い/医療費・介護費の給付/預金の運用施設入所の契約/医療同意/介護サービス契約/行政手続の代理

身上監護をどう補完するか|2つの選択肢

それではAさんの身上監護について解決するにはどういう選択肢があるでしょうか。
考えていきましょう。

選択肢メリット課題
任意後見契約公的な代理権が得られる/事前に自分で後見人を選べる判断能力低下時に家裁申立が必要/専門職の監督人が継続的に就任し月額報酬発生/家裁への報告義務
養子縁組法律上の直系の子(第一順位の法定相続人)となる/施設や医療機関で「家族」として対応可能/家裁の関与なし心理的な抵抗感/戸籍上の変化(姪は姓変更なし)

任意後見は法的に筋の通った選択肢ですが、判断能力低下の時点で家裁申立てを行い、専門職監督人が就任して継続的な監督を受ける点が、お二人にとって窮屈に感じられる可能性がありました。

一方、養子縁組は姪がAさんの「法律上の直系の子」となる制度です。
多くの認知症の方が後見人を選任せず、お子様に面倒を見てもらっているのと同じように、養子縁組後は姪が「法律上の子」として事実上の身上監護ができるようになります。

姪は婚姻により配偶者の姓を名乗っておられるため、養子縁組によっても苗字は変わらず、生活上の変化はありません。

養子縁組という選択肢にお二人とも最初は驚かれましたが、「将来の安心を買う意味で」と納得されました。
後日、市役所で養子縁組の届出を完了。
これにより、家族信託の受託者である姪は、同時にAさんの法律上の第一順位相続人・事実上の身上監護者となりました。

お子様のいないご家庭の生前対策は、単一の制度で片付くことは稀です。

家族信託(財産管理)・任意後見契約(身上監護の公的代理)・養子縁組(家族関係の法的確立)・遺言公正証書(相続の確定)
──この4つの組合せを、ご家族の事情とご本人のお気持ちに合わせて設計するのが実務です。

どの制度にも一長一短があります。「家族信託が万能」「養子縁組が強すぎる」と単独評価するのではなく、ご家族全体としての最適解を探すこと。これが、子のないご家庭の生前対策の本質です。

初回60分無料・お問い合わせはこちらから
058-322-3203

「子のないご親族の生前対策、うちはどうしたらいいか」──ご家族の状況をうかがい、家族信託・任意後見・養子縁組・遺言の組合せから最適な設計を一緒に考えます。
初回相談は無料です。

【実行】契約締結までの6ステップ

Step 1|ご自宅訪問・ご説明・養子縁組の届出

当事務所がAさんのご自宅にうかがい、Aさんの家族関係と財産状況を確認し、現状のリスクをご説明。
結果、Aさん・姪のお二人とも養子縁組にもご納得され、後日、市役所で届出を完了されました。
すべての起点となるステップです。

Step 2|必要書類の準備と信託契約書の作成

養子縁組後の戸籍謄本、印鑑証明書、Bさんのお子様(後継受託者)の住民票、固定資産税明細、通帳コピーをご準備いただき、信託契約書を司法書士が作成しました。

Step 3|銀行のリーガルチェックと公証役場との調整

信託口口座を開設する銀行に事前申込を行い、銀行指定の弁護士によるリーガルチェックを通過。
その後、契約書を公証役場に送信して確認を得ました。

Step 4|ご自宅での信託契約公正証書の締結

公証人と司法書士がAさんのご自宅にうかがい、Aさんと姪の間で信託契約公正証書を締結。
出張対応により、Aさんにはご負担なく締結いただけました。

Step 5|信託口口座開設・信託登記・入金

姪が銀行で信託口口座開設の正式申込を行い、並行して司法書士が法務局へ所有権移転・信託登記を申請。
約1週間後に口座開設が完了し、信託金銭3,000万円を入金しました。

Step 6|火災保険の契約者名義変更

信託登記により実家の名義が受託者の姪に変わるため、火災保険(地震保険含む)の契約者名義も姪に変更。怠ると保険金請求がスムーズに進まないリスクがありますので、必ず必要です。
保険料は信託金銭から支出します。

信託金銭3,000万円は「決済用預金」で万一に備える

ペイオフ制度では、金融機関が破綻した場合に保護される預金は「1金融機関あたり元本1,000万円とその利息まで」が原則です。
信託金銭3,000万円を通常の普通預金で管理すると、2,000万円が保護対象外となるリスクがあります。

本件では、元本全額が保護される「決済用預金(無利息・要求払い・決済サービス)」を選択し、全額を安全に管理する運用としました。
信託は長期にわたる制度設計だからこそ、万一の金融機関破綻にも耐える運用体制を整えることが重要です。

【After】解決後の変化とご家族の安心

家族信託+養子縁組で何がどう変わったか

場面Before(何もしない場合)After(家族信託+養子縁組)
施設入所費の支払い判断能力低下後は預金が引き出せない受託者Bさんが信託金銭から単独で支出可能
施設・医療機関での契約姪・甥の立場では「家族」と認められにくい養子縁組により実子と同じ立場で契約・対応可能
空き家になる実家売却できず固定資産税と管理負担が継続受託者の判断で売却し施設費に充当
Aさん死亡後の相続妹+甥姪10人以上で遺産分割協議が必要Bさん1名に一本化/信託で自動移転
妹様が認知症化していた場合妹様に成年後見人を選任するまで手続停止妹様は相続人ではなくなり、影響なし

ここが最大の成!!

「家族信託だけでは届かない身上監護の問題」を養子縁組で解決し、「財産管理」「事実上の身上監護」「将来の円滑な相続」の3つを、一度の手続でまとめて整えることができました。
疎遠な親戚を巻き込む「最悪のシナリオ」は、もう起こりません。

本件にかかった費用

項目報酬(税別)実費
家族信託の設計・契約書作成600,000円
信託口口座開設費用110,400円
公証人手数料(出張対応含む)49,500円
所有権移転・信託登記51,000円38,000円
事前登記情報・登記事項証明書1,702円
小計651,000円199,602円
消費税(報酬分)65,100円
総合計
915,702円

※養子縁組の届出自体に法定手数料はかかりません。贈与税・不動産取得税の課税もありません。お見積もりは「見える化シート」とともに無料でお出ししています。

本事例から得られる4つの教訓

教訓1|お金の話が苦手な世代こそ、お元気なうちに「最悪のシナリオ」を直視する

ご高齢の方の多くは、お金の話を好まれません。
それでも「今動かないと後々ご家族も大変になる」という現実をお伝えすると、多くの方は静かに耳を傾けてくださいます。
お元気なうちに一度きちんと向き合うことが、最大の優しさになります。

教訓2|家族信託は「財産管理」、養子縁組は「身上監護」──両輪で組む

家族信託は財産を動かす制度、養子縁組は家族関係を作る制度です。
子のない独居の方を甥姪お一人が支える場合、家族信託だけでは施設や医療の場面で立ち往生する可能性があります。
財産面と身上面の両方をカバーする設計が、本当の安心を生みます。

教訓3|疎遠な甥姪が多いご家庭の「最悪シナリオ」を直視する

お子様のいないご家庭では、相続人が「きょうだい+亡くなったきょうだいの子(甥姪)」となり、一度の相続で10人以上の当事者が発生することがあります。
さらに相続発生時にご存命の親族が認知症になっていると、その方に成年後見人を選任しないと遺産分割協議が動きません。生前に整理しておく価値は計り知れません。

教訓4|養子縁組は選択肢のひとつ──ご家族の心理的納得が前提

養子縁組は法律上の強い結びつきを生む制度です。
当事者双方が心から納得されていることが何より大切で、当事務所が一方的にお勧めするものではありません。
本件はそれぞれに丁寧にご説明したうえで、「将来の安心を買う」という形でご決断いただきました。

子のない独居のご親族の生前対策は、家族信託・任意後見・養子縁組・遺言の組合せで設計します。
「うちの家族で本当に運用できるか」「ご本人の心情に無理がないか」まで含めて、ご家族と一緒に考えるのが当事務所の流儀です。

よくあるご質問(FAQ)

Q
子のいない叔父・叔母の相続人は、誰になるのですか?
A

ご本人に配偶者がおらず、お子様もいらっしゃらない場合、第一順位はご両親、第二順位はごきょうだい(既に亡くなっている場合は甥姪が代襲相続)になります。
本件のようにきょうだい6人のうち5人が亡くなっていると、存命の妹さん1人+亡くなったきょうだいの子(甥姪)が全員相続人となり、合計10人以上の遺産分割協議が必要になることも珍しくありません。

Q
養子縁組をすると、相続税は増えますか?
A

相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人数」で計算されます。
本件の場合、養子縁組前は存命の妹様+甥姪多数で基礎控除が大きく、養子縁組後は相続人がBさん1名となるため基礎控除が小さくなります。
相続税の課税可能性は上がりますが、疎遠な甥姪多数との遺産分割紛争・妹様の認知症リスクを回避できる価値が上回ると、本件では判断しました。
実際の税額シミュレーションは税理士にご確認ください。

Q
家族信託と任意後見はどう違うのですか?
A

家族信託は「財産管理」に特化した制度で、家裁の監督なしにご家族の判断で運用できます。任意後見契約は「身上監護も含む公的代理権」を事前に設定する制度で、判断能力低下時に家裁に任意後見監督人選任を申立てて発効します。財産管理は家族信託、身上監護は任意後見または養子縁組──と使い分けるのが実務の定石です。

Q
養子縁組の届出はどこでしますか?費用はかかりますか?
A

お住まいの市区町村役場で、養親・養子が署名した養子縁組届出書に証人2名の署名を添えて提出します。法定手数料はかかりません。戸籍謄本が必要になるため、事前にご準備ください。届出により、法的にはその日から親子関係が成立します。

Q
信託金銭3,000万円をひとつの口座で管理して大丈夫ですか?
A

ペイオフ制度の保護対象は「1金融機関あたり元本1,000万円+利息」です。
通常預金で3,000万円を管理すると2,000万円が保護対象外となるため、本件では元本全額が保護される「決済用預金(無利息・要求払い・決済サービス)」を選択しました。
信託は長期運用が前提のため、金融機関破綻リスクへの備えも重要な設計ポイントです。

用語解説

本記事に登場する専門用語を、一般の方向けに簡潔にまとめます。

家族信託
信頼できるご家族に財産の管理・処分を託す制度。ご本人(委託者兼受益者)のために受託者が管理します。
身上監護(しんじょうかんご)
介護サービスの契約、施設入所契約、医療同意など、ご本人の生活・療養・医療に関する法律行為を代わって行うこと。
家族信託ではカバーされず、任意後見・成年後見・事実上の家族の対応(養子縁組後の子など)でカバーします。
任意後見契約
ご本人がお元気なうちに、将来判断能力が低下した場合に備えて後見人を選任する公正証書契約。判断能力低下時に家裁に任意後見監督人の選任を申立てて発効します。
養子縁組
法律上の親子関係を創設する制度。
養子は養親の第一順位の法定相続人となり、相続権・扶養関係・医療や施設の「家族」としての立場を得ます。
代襲相続(だいしゅうそうぞく)
被相続人のきょうだいや子が先に亡くなっている場合、その子(甥姪・孫)が代わりに相続人となる仕組み。
本件のようにきょうだいの多くが先に亡くなっていると、相続人が甥姪多数に広がります。
決済用預金
無利息・要求払い・決済サービス付の預金で、ペイオフの対象外となり金融機関破綻時にも元本全額が保護される。信託金銭の大口管理に適します。
残余財産受益者
信託終了時に残った財産を受け取る人。遺言と同じように、信託財産の最終的な承継先を信託契約で決めておけます(遺言代用信託)。
見える化シート
当事務所オリジナルの初回相談ツール。ご家族の状況・財産・想定リスク・費用見積もりを一枚に整理し、全体像を一目で把握いただけます。

岐阜・愛知で「子のないご親族の生前対策」をお考えの方へ

お子様のいないご親族の身の回りを支えてこられた方からのご相談は、当事務所でもっとも多くいただくテーマのひとつです。
家族信託・任意後見・養子縁組・遺言──複数の制度を組み合わせることで、ご本人とご家族の将来を守る設計が可能になります。

相続・家族信託は、ご家族の数だけ事情がある、量産化のできないオーダーメイドの分野です。
西田司法書士事務所では、初回相談から契約書設計、公正証書締結、信託登記まで、司法書士・西田博生が一貫してご担当します。
所内で情報が薄まることなく、スピードと品質を両立させる体制でお応えいたします。

当事務所は、
①円満相続については効率よい手続
②疎遠・複雑な相続については出来る限りの対処療法
③資産の凍結を防ぎたい・相続トラブルを予防したいご家族には家族信託・遺言・生前贈与などの生前対策
ご提案・ご提供することにより、皆様の安心・円満な相続と有効な資産の利活用にお役立ちすることを使命としております。

ご相談・ご依頼を心よりお待ち申し上げております。

専門家のワンポイント解説

① 契約書設計の要点

  • 委託者=受益者の自益信託。受託者:養子縁組後のBさん/後継受託者:Bさんのお子様。
  • 信託財産は実家の土地建物+預金3,000万円(全額)。受託者権限に売却・施設費給付まで明記。
  • 残余財産受益者はBさん。養子縁組で第一順位の法定相続人となり、信託外財産も含め一本化。
  • 財産管理は家族信託、身上監護は養子縁組後の「法律上の子」としての地位で実務対応。

② 税務の要点|一般原則(個別判断は税理士へ)

  • 自益信託のため、信託設定時の贈与税・不動産取得税は非課税。
  • 養子縁組で基礎控除は縮小方向(相続人数が10人以上から1人に)。わずかに相続税課税の可能性あり。
  • それでも疎遠な甥姪10名との遺産分割・ご存命の妹様の認知症リスク回避の価値が税額を上回ると判断。

司法書士 西田博生

この記事を書いた人

司法書士 西田 博生 (にしだ ひろき)

西田司法書士事務所 代表。岐阜県司法書士会所属(登録番号第657号)、簡裁訴訟代理等関係業務認定(第418150号)。2013年開業、相続・家族信託を専門とし、岐阜・愛知エリアで地域密着のサポートを行う。