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【独身で子どものいない弟の相続】突然判明した異母きょうだいの存在、専門家がトラブル回避

【独身で子どものいない弟の相続】突然判明した 異母きょうだいの存在、専門家がトラブル回避 相続


岐阜県各務原市・西田司法書士事務所/司法書士 西田 博生 | 対応エリア:岐阜県・愛知県

こんなお悩みありませんか?
  • 独身のきょうだいが亡くなり、戸籍を調べたら会ったこともない親戚が相続人と分かった
  • 面識のない相続人に、どう連絡すればトラブルにならないのか分からない
  • 遺されたマンションを、しこりを残さず公平に分けたい
  • 「異母きょうだい」「代襲相続」という言葉に戸惑っている

独身で子どものいない方が亡くなった場合、まずは亡くなった方の親が相続人になります。
ご両親も亡くなっていた場合、兄弟姉妹へ、兄弟姉妹が亡くなっていた場合は甥・姪へと相続の権利が移ります。

相続人を確定するために亡くなった方の戸籍を出生まで遡る過程で、ご本人すら知らなかった相続人が現れることがあります。

とくに父母の一方だけを同じくする「異母(異父)きょうだい」や、そのお子さん(代襲相続人)が関わる場合、相続はより複雑になってしまいます。

このようなケースの場合、相続人との最初の連絡の取り方が非常に大切です。
ここの匙加減ひとつで、手続きのスピードと円満度が大きく変わることがあるからです。

戦中・戦後の混乱期に家庭を築いた世代では、再婚や前の家庭の子をめぐる事情が、家族の間でも語られないまま戸籍にだけ残されていることが珍しくありません。

この案件もまさにそうした一例でした。

ここでは、独身の弟様を亡くされた70代女性(愛知県在住)が、戸籍調査で初めて存在を知った代襲相続人との間で、当事務所からの「中立の手紙」と換価分割(売却して現金で分ける方法)により、円満な解決に至った実例をご紹介します。

※プライバシー配慮のため、人物・地名・金額等は一部編集しています。

この記事でわかること

  • 独身の方の相続では、異母きょうだいや代襲相続人が判明するケースが少なくないこと
  • 面識のない相続人への最初の一通に、なぜ司法書士からの「中立の手紙」が最もトラブルを防ぐのか
  • マンションなど「分けにくい不動産」を公平に分ける換価分割の進め方
  • 売却完了までの流れ(約1年)と費用の目安

「姉2人だけの相続」のはずが、戸籍から見知らぬ親戚が現れた

70代女性です。独身だった弟が亡くなり、相続手続きを始めました。
弟の主な遺産は自宅マンション(評価額600万円・団信で住宅ローン完済済)です。

弟には子どももおらず、両親もすでに他界しているため、弟の相続人は「私(次女)と姉(長女)の二人」だと考えていました。

ところが弟の出生から死亡までの戸籍を集め始めると、父親に前婚の子がいたことが判明しました。
相談者様や亡くなった弟にとっての異母きょうだいにあたり、この異母きょうだいも相続人となるのです。

それだけでも驚きの事実だったのですが、さらにその異母きょうだいもすでに他界しており、お子さんが代襲相続人として相続権を引き継いでいることが分かりました。

新たに相続人に加わった「異母きょうだいの子」とは遠い親戚とはいえ面識もなく、どうすればいいのか途方にくれています。
手続きを進めようにも、相続人全員の合意がなければマンション一つ売却できません。どうしようもないまま数か月が過ぎてしまいました。


その方の存在すら知りませんでした。突然こちらから連絡をしても、怪しまれないか、揉めないか……考えるだけで気が重くて、困っています。

相続関係図

専門家の介入によりトラブルのリスクを減らす

こういった複雑な相続案件では専門家の介入が効果的です。
第三者からの公平な提案により、お相手の心情を良くしトラブルになる確率を下げることができます。

相続となると、どうしても利益、不利益などが頭をよぎりトラブルになってしまうことが少なくありません。
身内同士でも争族が起こるほどですので、面識のない遠い親戚ともなると、トラブルになる確率が上がり解決に時間がかかってしまう事態になりかねません。

そんな時でも、第三者である専門家からの連絡であれば、お相手に比較的受け入れてもらいやすくなります。
本件では、ご事情を踏まえて中立で公平な立場から新たに相続人となった甥へご連絡いたしました。

ステップ1 戸籍を揃え、相続人を確定する

弟の出生から死亡までの戸籍、ご両親および異母きょうだいの戸籍を順次取得し、代襲相続人である甥(異母きょうだいの子)の現住所を戸籍の附票で確認しました。

あわせて法務局で「法定相続情報一覧図の写し」を取得。以後の金融機関・登記の手続きで、戸籍束を都度提出する手間を省きました。

必要書類:被相続人の出生~死亡の戸籍、相続人全員の戸籍、戸籍の附票、法定相続情報一覧図の写し

ステップ2 当事務所から「中立の手紙」を送る

甥宛てに、①当事務所が中立の立場で関与している旨、②伯父(相談者様の弟)ご逝去の経緯、③相続関係図、④遺産目録、⑤取り得る3つの選択肢(遺産分割協議への参加/換価分割への同意/相続放棄)を同封してお送りしました。

当事者同士のやり取りは感情が絡みがちですが、専門家名義の事務的な書面であれば、受け取る側も落ち着いて内容を確認できます。

数週間後、甥から「丁寧にご連絡くださりありがとうございます。換価分割に協力します」との穏やかなご返信をいただきました。

ステップ3 マンションを換価分割で現金化し、公平に分ける

本件の主な遺産は自宅マンション(評価額600万円・団信で住宅ローン完済済)でした。
マンションは物理的に分けられません。

そこで、いったん代表相続人名義に登記したうえで売却し、諸費用を控除した残額を相続分どおりに各相続人へ配分する「換価分割」を選びました。

このとき遺産分割協議書には、「換価分割を目的とする登記であること」「売却代金から諸費用を控除した残額を相続分に応じて分配すること」を明記します。この一文により、代表相続人から他の相続人への贈与税リスクを避けられます。

必要書類:遺産分割協議書〔換価分割の目的・分配割合を明記〕、相続人全員の印鑑証明書、相続登記の申請書類

ステップ4 売却から残代金の清算まで一貫してサポート

提携不動産会社をご紹介し、約1年後に売却が完了。仲介手数料・登記費用・測量費などの諸費用を控除した残額を各相続人の口座へ送金し、すべての手続きを終えました。

解決後|「揉めずに済んだ」。相談者様は静かに胸をなでおろされた

ご相談から売却・送金完了まで約1年。甥との間にしこりが残ることもなく、公平で穏やかな相続を実現できました。

相談者様は当初から「弟の最期に、遠縁の方との揉め事をつくりたくない」と一貫しておられました。
その願いのまま手続きを閉じられたことが、私どもにとっても何よりの結末でした。

当初はどうなることかと思いましたが、司法書士さんから丁寧な手紙を出してくださったおかげで、落ち着いて対応してくださいました。一人で悩まず、早く相談すればよかったです。

本件にかかった費用の目安

項目金額(税別)備考
戸籍調査・相続関係説明図作成37,500円戸籍15通程度
法定相続情報一覧図の作成15,000円法務局提出
中立通知書の作成・発送30,000円代襲相続人宛
相続登記(換価分割用)80,000円登録免許税別途
売却・清算サポート50,000円不動産会社と連携
司法書士報酬 小計約212,500円(消費税別)

※登録免許税・仲介手数料・戸籍郵送料等の実費は別途です。総額は遺産の規模により変わります。お見積りは無料で作成します。

同じようなお悩みはありませんか

独身・お子様のいない方の相続では、ご本人も把握していなかった相続人が判明することは珍しくありません。こうした案件では、最初の一通の手紙の「書き方」と「差出人」で、その後の1年が大きく変わります。

ご自身で手紙を出される前に、一度ご相談ください。専門家が中立の立場で関わることで、感情的なしこりを残さず、公平でスムーズな解決を目指します。

初回60分無料・お問い合わせはこちらから
058-322-3203

ご相談はオンライン・お電話・ご来所のいずれも可能です。
「手紙を書く前に、一度話を聞いてほしい」という段階でも、どうぞお気軽にお声がけください。

初回相談は無料です。

専門家のワンポイント解説

異母きょうだい・代襲相続の法律関係

  • 父母の一方のみが同じきょうだい(異母・異父きょうだい)も、全血のきょうだいと同様に相続人になります。ただし相続分は全血きょうだいの半分です。
  • きょうだいが先に亡くなっている場合、その子(甥・姪)が代襲相続人として相続権を引き継ぎます。
  • きょうだいの代襲相続は1代限り(甥・姪まで)。その先の世代(甥・姪の子)には引き継がれません。

換価分割の実務上のポイント

  • 遺産分割協議書には「換価分割が目的であること」と「分配割合」を必ず明記します。記載を欠くと、代表相続人から他の相続人への贈与と評価されるおそれがあります。
  • 売却益(譲渡所得)は、各相続人が持分に応じてそれぞれ確定申告します。
  • 取得費加算の特例は、相続税を納めた方が相続開始から3年10か月以内に売却した場合に使えます。本件のように遺産が少額で相続税が生じないケースでは、この特例による軽減はありません。
  • 「空き家特例(3,000万円控除)」は被相続人の自宅を相続して売る場合の制度ですが、区分所有登記されたマンションは原則として対象外です。一戸建てか区分所有かで取扱いが大きく異なるため、売却前に税理士へご確認ください。

独身で子どものいないの方の生前対策

  • 遺言書を1通残しておくだけで、こうした「遠縁の相続人との手続き」は大幅に簡略になります。
  • きょうだい・甥姪のみが相続人の場合は遺留分がないため、遺言の内容がそのまま実現します(本事例の教訓の裏返しです)。
  • 判断能力が低下する前であれば、任意後見契約や家族信託といった備えも選択できます。お元気なうちのご準備が、ご自身にもご親族にも最も負担の少ない方法です。

用語ミニ解説

代襲相続
本来の相続人が先に亡くなっている場合に、その子が代わって相続すること。
きょうだいの相続では甥・姪までで、その先は代襲しません。
異母きょうだい
父は同じだが母が違う(または母は同じだが父が違う)きょうだい。全血のきょうだいと同じく相続人になるが、相続分は半分。
換価分割
産を売却して現金化し、相続分に応じて分ける遺産分割の方法。分けにくい不動産があるときに有効。
取得費加算の特例
相続開始から3年10か月以内に相続財産を売却した場合に、納めた相続税の一部を取得費に加算できる譲渡所得税の特例。

当事務所は、
①円満相続については効率よい手続
②疎遠・複雑な相続については出来る限りの対症療法
③資産の凍結を防ぎたい・相続トラブルを予防したいご家族には家族信託・遺言・生前贈与などの生前対策
ご提案・ご提供することにより、皆様の安心・円満な相続と有効な資産の利活用にお役立ちすることを使命としております。

ご相談・ご依頼を心よりお待ち申し上げております。

司法書士 西田博生

この記事を書いた人

司法書士 西田 博生 (にしだ ひろき)

西田司法書士事務所 代表。岐阜県司法書士会所属(登録番号第657号)、簡裁訴訟代理等関係業務認定(第418150号)。2013年開業、相続・家族信託を専門とし、岐阜・愛知エリアで地域密着のサポートを行う。