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コラム

自筆証書遺言保管制度と将来の相続手続き

2020年6月9日生前対策

遺言書には、主に公正証書遺言と自筆証書遺言があります。公正証書遺言は信用力の高い遺言書として専門家から推奨される一方で、少々敷居が高く、自筆証書遺言は手軽ではあるが紛失等のリスクや相続時の検認の負担があるため専門家を中心に敬遠される傾向にありました。

2020年7月1日から予約受付が始まるの自筆証書遺言保管制度は、自筆証書遺言のデメリットを改善し、相続対策メニューを拡充する制度です。
つまり、これまで必要と分かりながらも公正証書遺言の敷居の高さゆえに遺言書を書いてこなかった方にとって、自筆証書遺言保管制度はうってつけの制度なのです。

今回は、自筆証書遺言の書き方、保管申請、遺言書に基づく相続手続きについて概説させて頂きます。

◆STEP1:自筆証書遺言の書き方

自筆証書遺言は、手書きで作成する遺言書です。
作成の手順と注意点は次の通りです。

手順①財産目録作成
手順②誰にどの不動産を相続させたいかを決める
手順③預貯金については金額ではなく割合で指定する
手順④遺言執行者を指定する

注意点①財産目録以外は全文自筆で作成
注意点②各ページに署名捺印(シャチハタ不可)
注意点③ホッチキス止めしない
注意点④封をしない

記載例を掲載しておきます。
自筆証書遺言例(別紙財産目録版

 

◆STEP2:自筆証書遺言の保管申請(バックアップ)

自筆証書遺言保管申請の手順

手順①保管申請書の作成
手順②予約
手順③予約日に本人が住所地等を管轄する法務局に出頭・本人確認・保管証の受取
持ち物:遺言書、保管申請書、本籍の記載ある住民票(3か月以内)写真付き本人確認資料(免許証又はマイナンバーカード等)、収入印紙3,900円(法務局で購入)

自筆証書遺言保管制度のメリット

①紛失等のリスクが低い(無い)
②無効となる懸念が軽減される
③家庭裁判所の検認が不要(相続時の手続きが簡単)

①なぜ、法務局に保管した自筆証書遺言は、紛失等のリスクが低い(無い)のか?

法務局に保管した自筆証書遺言は、保管証が発行され、将来相続が発生した場合には、相続人は、保管証に基づき、遺言書保管事実証明書遺言書情報証明書の発行を受けることとなります。つまり、一旦法務局での遺言書保管申請を完了すれば撤回しない限り自筆証書遺言の内容は公的に保存され、公正証書遺言と同様に紛失等のリスクが軽減・消失することとなるのです。

②なぜ、法務局に保管した自筆証書遺言は、無効となる懸念が軽減されるのか?

自筆証書遺言の保管申請をするには、遺言者本人が法務局窓口に行き、写真付きの本人確認資料(免許証又はマイナンバーカード等)を提示して、国家公務員たる法務局員(遺言書保管官)の本人確認を受けます。公正証書遺言と異なり、厳密な判断能力の確認と内容の精査までは受けませんが、少なくとも本人が作成した遺言書であることの蓋然性が推認され、従来の自筆証書遺言に比較して、信用性が高まるといえます。
注意すべき点は、「写真付きの本人確認資料が必須」という点です。高齢により免許証を返納し写真付きの本人確認資料をお持ちでない方も多くいらっしゃいます。写真付きの本人確認資料をお持ちでない方は市役所にてマイナンバーカードの申請をしておいてください。申請から交付まで1,2カ月かかります。

③なぜ、法務局に保管した自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認が不要なのか?

法務局に保管しない自筆証書遺言は家庭裁判所での検認が必要です。検認が必要な理由は、自筆証書遺言は物理的に同じ内容のものは一つしか存在せず(バックアップがない)紛失・破棄の危険性がともなうため相続開始後家庭裁判所で検認を受けることにより、紛失・破棄のリスクを軽減するのです。
生前に法務局に保管した自筆証書遺言は、保管証が発行され、将来相続が発生した場合には、保管証に基づき遺言書保管事実証明書・遺言書情報証明書が発行されるため、紛失・破棄のリスクがありません。したがって家庭裁判所での検認が不要とされるのです。
家庭裁判所での検認が不要となることにより、自筆証書遺言の利便性は大きく向上することとなります。

◆生前の閲覧(遺言者本人のみ可能)
①閲覧請求書作成
②予約
③法務局で閲覧

◆保管の撤回
①撤回書の作成
②予約
③法務局に出頭

◆住所又は氏名の変更の届出
①変更届出書の作成
②予約
③法務局に出頭又は郵送届出(住民票又は戸籍謄本)

◆STEP3:相続発生後~遺言書があるかないかの確認=遺言書保管事実証明書の取得

①請求書作成
②予約
③法務局で遺言書保管事実証明書の交付請求
持ち物:遺言者の死亡を証する戸籍謄本、請求人の住民票・戸籍謄本、収入印紙800円(法務局で購入)

◆STEP4:相続発生後~遺言書情報証明書の取得

①請求書作成
②予約
③法務局で遺言書情報証明書の交付請求
持ち物:遺言者の死亡を証する戸籍謄本、請求人の住民票・戸籍謄本、収入印紙1,400円(法務局で購入)

◆STEP5:相続発生後~遺言書情報証明書による相続手続き

①不動産については相続登記(名義変更)
②預貯金については解約・代表相続人への振込
③代表相続人から各相続人への代償金の支払
④専門家への費用の支払い
⑤遺産の額が相続税基礎控除額を超える8.5%の資産家の方は相続税申告

 

以上が、2020年7月1日から予約受付が始まるの自筆証書遺言保管制度の活用方法の概略となります。

重要なことは、■STEP1:自筆証書遺言の書き方の ところで必ず専門家のサポートを受けることです。

法務局では遺言書の内容の精査まではしないため、不備のない遺言書とするためにも専門家のサポートは不可欠です。

相続で家族を困らせないために自筆証書遺言を作成したい方は、気軽にご相談くださいませ。

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