相続時精算課税による土地・建物の
生前贈与Gift during life
親と子、祖父母と孫の間での土地・建物の贈与
60歳以上の親・祖父母と18歳以上の子・孫の間の贈与は、相続時精算課税の特例をご利用いただけます。この特例を利用することにより、90%の相続税非課税世帯の贈与は、最終的に贈与税・相続税が非課税となります。
このように土地・建物の贈与は、親と子、祖父母と孫の間で検討するのがお勧めといえます。とはいえ、きょうだい間や叔父叔母と甥姪の間での土地の名義変更がどうしても必要な場合は、贈与税を想定のうえ贈与をご検討いただくこととなります。
土地・建物の贈与検討の前に確認すべきこと
贈与者は60歳以上で
判断能力に問題はないか
贈与者の判断能力は通常は司法書士が判断します。 司法書士個人での判断にリスクがある場合は、親族立会いの下でサインしたり、公証人による意思確認等を行う場合もございます。
受贈者は18歳以上の
贈与者の子又は孫か
子には実子だけでなく養子も含みます。
土地・建物の贈与を
検討すべき3パターン
01. 相続の前渡しとしての土地・建物の贈与
土地・建物を、相続の前渡しとして、子や孫に確実に渡しておきたい場合は、生前贈与を検討すべきです。同じ生前対策として遺言や家族信託もありますが、生前贈与はより確実で手続きがシンプルな点がメリットです。
02. 子や孫の住宅用地と
しての土地の贈与
祖父母名義の土地に、孫が住宅ローンを借りて住宅を建築する場合も、生前贈与を検討すべきケースです。土地が祖父母名義のまま住宅ローンの手続きを進めると、高齢な祖父母に負担をかけますし、場合によっては住宅の打ち合わせをしている間に高齢な祖父母の判断能力が低下してしまうことも想定されます。
03. 値上がりすることが
確実な土地の贈与
今は土地の値段が安いが、近隣に大型商業施設ができたり、大きな道路が通るなど、地価の上昇が確実に見込まれる土地については、将来の相続税節税の観点から土地の贈与を検討することがあります。この場合は、「予測・期待」という要素が入るため、税理士とご相談のうえ、自己責任で決断いただくこととなります。
土地・建物の生前贈与
にかかるコスト
将来の相続税
土地・建物の贈与は、主に相続時精算課税制度を利用できる親と子、祖父母と孫の間で検討します。
「相続時精算課税制度」とは、18歳以上の子や孫が、60歳以上の親や祖父母から、通算2500万円まで贈与税を納めずに贈与を受けることができ、親や祖父母の相続の時に贈与財産の贈与時価額と将来の遺産額とを合計した金額が相続税基礎控除額を超えるときに限り、相続税として精算納税する制度です。
相続税基礎控除額は3000万円+600万円×法定相続人の数で計算されます。よって、「贈与財産の贈与時価額+将来の遺産額」が、おおむね4000~5000万円以内であれば、最終的な税金の納付はないだろうと想定することになります。
逆に言えば、「贈与財産の贈与時価額+将来の遺産額」が相続税の基礎控除額を超えることとなった場合は、相続のときに相続税として納税することとなります。
登録免許税
土地建物の贈与による名義変更(登記)にかかる印紙代を登録免許税といいます。贈与の登録免許税の計算式は、固定資産評価額×2/100です。1000万円の土地であれば20万円となります。
不動産取得税
土地・建物の贈与には不動産取得税もかかります。土地(宅地)の不動産取得税の計算式は、固定資産評価額×1/2×3/100です。1000万円の土地であれば15万円となります。住宅の不動産取得税の計算式は固定資産評価額×3/100です。アパートの不動産取得税の計算式は固定資産評価額×4/100です。
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にあたって
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できる範囲でご準備ください
重要 |
check_box_outline_blank 固定資産税の明細又は名寄帳(市役所税務課) |
check_box_outline_blank 贈与者の戸籍謄本・印鑑証明書(最寄りの市役所の本庁舎で取得) |
|
check_box_outline_blank 親と子の戸籍謄本・住民票(最寄りの市役所の本庁舎で取得)
戸籍は本籍地にかかわらず最寄りの市役所で取得することができます。 (令和6年3月1日から戸籍謄本等の広域交付が開始されました。) |
FEE生前贈与にかかる費用
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※合計額が切り替わらない場合は、最下部の「全項目計算」を押してください。
事前登記情報
報酬: なし
実費: 662 円
贈与登記+贈与契約書
報酬: 57,000 円
実費: 200,000 円
事後登記事項証明書
報酬: なし
実費: 1,000 円
費用の合計計算
報酬小計: 57,000 円
実費小計: 201,662 円
消費税 (10%): 5,700 円
合計: 264,362 円