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【円満相続の事例】相続税が発生する場合の相続手続きと流れ

【円満相続の事例】相続税が発生する場合の相続手続きと流れ 相続

 〈2021年解決事例〉 
(※プライバシーへの配慮から編集を施しております) 

相談内容 

各務原市在住、50代(男性)です。

先日同居していた父が80代で亡くなりました。
わたしは長男で、父の介護はわたしとわたしの家族で担っていました。

相続人は、長男のわたし、長女、次女の3名で、関係は良好です。
遺産は、自宅の土地建物約1000万円と預貯金・投資信託約6000万円です。 

父の遺産相続手続をどのように進めたらよいでしょうか? 

今回は、円満家族で遺産も自宅と余裕ある金融資産のため、自宅を同居の長男が相続し、金融資産は3等分する内容で早々に話がまとまりました。
また、相続税申告案件でもありました。 

以下、順番に手続きを解説いたします

戸籍調査 

相続手続で最初に始めることは戸籍調査です。 

【表】戸籍調査 

対象者取得する資料取得する場所
お父様①出生から亡くなるまで の連続した全ての戸籍近くの役所本庁舎
※父の出身が遠方でも 原則すべて取得できる
②住民票の除票(じょひょう)→お父様の住所地の役所 →お父様の本籍地の役所
又は戸籍の附票(ふひょう)
長男
長女
次女
③戸籍謄本
近くの役所本庁舎
※本籍が遠方でもOK
④印鑑証明書
住所地の役所
※マイナンバーカードがあれば全国のコンビニで取得できる

④の印鑑証明書については、注意点が二つあります。

  • 必ず実印の登録が必要。実印の登録がない方は、住所地の役所へ登録する印鑑と身分証明書を持参して、登録を行ってください。必ず本人が窓口へ行く必要があります。
  • 印鑑証明書は、銀行や証券会社の数に応じて、多めの取得がお勧め。今回は金融機関・証券会社の数が4つのため4通ずつ取得いただきました。印鑑証明書が複数あることにより預貯金の解約や有価証券の移管の手続きを同時進行で速く進めることが出来ます。 

遺産調査 

遺産調査については次表をご確認ください。 

【表】遺産調査 

遺産の種類準備する資料
土地建物4月に届く固定資産税の明細、又は 市役所税務課で名寄帳又は故人の全不動産の評価証明書を取得
銀行預金通帳 残高証明書(※)
投資信託郵便物(取引報告書) 残高証明書(※)
医療費領収書、レシート
葬儀費用葬儀費用の明細(請求書、領収書など)

※については、お父様の戸籍と窓口に行く相続人の戸籍・印鑑証明書・実印・免許証を持参。

遺産目録作成

相続人調査と遺産調査に基づき、司法書士が遺産目録を作成します。

遺産固定資産 税評価額相続税評価額 (特例適用前)相続税評価額 (特例適用後)
土地700 900※180
建物150150150
預金・有価証券
60006000
葬儀費用
-100-100
遺産総額
69506230
基礎控除額
-4800-4800
課税遺産総額
21501430

※国税庁(小規模宅地等の特例)

No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|国税庁

遺産分割協議

今回は、円満家族で遺産も自宅と余裕ある金融資産だったため、自宅を同居の長男が相続し、金融資産は3等分する内容で早々に話がまとまりました。

具体的には、次の通りです。

遺産分割協議書

第1条 長男は、土地建物、預貯金及び投資信託を含む全財産を取得し、全債務及び葬儀費用を負担する。

第2条 長男は、本遺産分割による相続の代償金を次の通り支払う。

       長女に対して、金2000万円

       二女に対して、金2000万円

司法書士が作成した遺産分割協議書に、相続人3名が署名と実印を押印すると、遺産分割協議が成立し、法的な財産の帰属が確定します。

あとは、遺産の名義変更と相続税の申告ための税理士への引継です。

遺産の名義変更・代償金振込

不動産:相続登記

相続登記(相続による土地建物の名義変更)の依頼先は司法書士です。
司法書士が相続登記とともに法定相続情報を申請します。

2週間程で登記が完了し、次の資料を納品します。

相続登記完了書類
土地建物の権利を証明する重要資料が同封されますので、大切に保管いただきます。
相続証明書ファイル
法定相続情報、遺産分割協議書、印鑑証明書、戸籍一式をファイルにしたものです。

預貯金:解約・代償金振込

相続証明書ファイルと故人の通帳、長男の入金先の通帳、銀行印、免許証を準備し、預金の解約を行います。

  • メガバンク、ネット銀行…電話・ネットで申し込み→郵送で手続
  • 地銀…窓口・電話・ネットで申し込み→郵送で手続
  • 信金・農協…窓口で手続完結
  • ゆうちょ銀行…郵便局(地域の大きい郵便局がお勧め)窓口経由で申し込み、郵送+窓口で手続き

全ての預貯金の解約が完了し、長男の口座に入金されたら長女・二女の口座に代償金を振り込みます。

投資信託:証券口座開設・移管

相続証明書ファイル、長男の配当金等の預け金の入金先の通帳、銀行印、免許証、マイナンバーを準備し、投資信託の移管の手続きを行います。

長男が故人と同じ証券口座をお持ちでない場合は、いったん証券口座を開設したうえで投資信託を自分の口座に移管します。

証券会社とのやり取りは基本的にはネット・電話で申し込み、郵送での手続きとなります。

相続税申告のため税理士に引き継ぎ

税理士に引き継ぎ、相続税の申告書を作成頂き、申告します。相続税法上、もれなく遺産を計上する必要があるため、詳細な確認がなされます。

まとめ

今回は、典型的な円満相続の事例でしたので、相続人3名様全員が、速やかに遺産の中身や手続きの流れを把握できるよう、効率よい手続を心がけさせていただきました。

概算費用

項目報酬実費
事前登記情報
662
法定相続情報・相続関係説明図10,000
残高証明書×410,0004,000
遺産分割協議書65,000
相続登記45,00032,000
預金解約有価証券移管サポート×4156,000
事後登記情報
662
小計286,00037,324
消費税28,600
合計請求額351,924

当事務所は、
①円満相続については効率よい手続
②疎遠・複雑な相続については出来る限りの対処療法
③資産の凍結を防ぎたい・相続トラブルを予防したいご家族には家族信託・遺言・生前贈与などの生前対策
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ご相談・ご依頼を心よりお待ち申し上げております。